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保育者人生の分岐点⑥
【辞めてしまう? いったん辞める?】

2023.08.01

人それぞれに訪れる、保育者としての人生の分岐点。
「もう辞めようかな」という迷いに、当事者、同僚、園長、養成校講師……と、いろいろな立場を経験してきた大澤洋美先生が答えます。

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辞めてしまう、いったん辞めるの分岐点

 今回は、結婚、出産、介護といったライフステージの変化について。いずれも、人生の分岐点であり、仕事について考える機会となります。
 この10年で社会はずいぶんと変わり、女性一人に負担がかからないような仕組みが増えつつあります。それでもやはり、「家族のことも考えるようになる」という変化は大きいもの。特に育休明けについては、仕事から帰った後に自分の子どもの育児があり、突発的な出来事も多く、育休前とは忙しさが段違いです。
 ライフステージの変化に伴い「辞めてしまおうかな」と悩んでいるとしたら、まずは「自分の抱えている問題は何か」を整理することです。「でも保育は続けたい」なのか、「もう嫌だな」なのか……。「保育が(まだ)好き、続けたい」と思うならば、「続けられない困難さ」が何で、「どうしたら続けられるのか」を、整理しながら考えていきます。この作業は1人では難しいので、家族や同僚、上司などと一緒に。
 枠に囚われずに考えれば、続ける方法は意外にあるものです。引っ越したり、パートナーの働き方を見直したりという策を講じる人もいます。
 自分一人が担う負荷が大きくなり、本当に大変であれば、「いったん辞める」という選択も、私は“アリ”だと思います。「もう辞めてしまおう」ではなく、「1回辞めてまた戻ろう」というプランですね。回転の速い業界ですから、経験豊かな職員は現場で頼られる存在。幼児教育全体の「復帰できる」という流れを、見失わないでほしいと思います。
 次回は、子育て中の迷い・葛藤について。私も随分悩みました!

お話:大澤洋美

東京成徳短期大学教授

約30年にわたり東京都で保育に従事。幼稚園・こども園の園長を経て現職。『保護者の質問 こたえ方BOOK』『3・4・5歳児の心Q&A』(Gakken)ほか著書多数。

イラスト:北野有

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