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園づくりの技⑦
【チーム力の強化】もみもみスキル

2023.09.01

理想の保育の実現に不可欠なもの、それはチームワーク。
職員一人一人がよさを発揮できる園を目指して、チームづくりに役立つ“技”を梅花師匠が伝授します!

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なんでも言える
話し合いの場をつくる

 会議や打ち合わせで、大事なテーマについて話し合おうとしても、うまくいかないことってあるわよね。
 声の大きい人が意見を通したり、どうせ私の意見なんてたいしたことないからと遠慮して言わなかったり、せっかくまとまりかけているからと、その場の空気を読んで黙ってしまったり……。結局、形だけの話し合いで終わってしまう。
 そうならないために、みんなが率直に意見を出せて、建設的に話し合える場をつくりましょう。それがチームの結束力を高める近道にもなるわ。
 もちろん、チームの結束を高めるには、まずは互いの違いを認め合い、なんでも忌憚なく発言できる雰囲気が職場にあることが前提。「この職場は私を受け入れている」という安心感がなければ、誰も気軽に意見は言えません。そうならないためにも、日ごろから安心して働ける環境づくりを心がけましょう。
 では、安心して意見を出して建設的に対話をするにはどうするのか? キーワードは「もみもみスキル」。みんなから出た意見を、気おくれすることなくもんでいく方法を紹介するわ。

この技は、こう使え!
「意見」と「自分」を切り離す

 事実は一つでも、その捉え方は人それぞれ。10人いれば10人の考えがあるんだから、遠慮せずに自分の考えを言ってOK。 ただし、話し合いの場で、自分の意見に固執するのはNGよ。「意見」と「自分」を切り離すことが大事なの。あなたが出した意見は、多くの意見の中の一つにすぎない。批判されたり否定されたりしても、「みんなで検討するための材料」と捉えて、批判されたのはあくまでも意見だと考えましょう。だから、どんな意見でも恥ずかしがらずに出していい。もしも「正論以外は受け付けない!」という雰囲気なら、そもそも話し合いの場として成立していないのも同然よ。

技を使いこなすコツ
異なる意見も臆さずもむ!

 話し合いの場では、自分の意見と異なっていても、相手の意見を受けとめましょう。また、結論を急がないことも大切よ。
 意見に正解や間違いはないの。異なる意見は、自分が気づかなかった物事の別の側面を見せてくれて、むしろありがたいことなのよ。さまざまな意見が出て収拾がつかなくなったら、「ここからがスタート」と思って。なぜなら、チーム内で数々の意見を「もみもみ」するうちに、徐々に問題の本質に気づき、目指すゴールが見えてきて、場も醸成されていくから。
 焦らず臆せず、時間をかけてみんなで問題をもんでいく。それは、チーム力の強化につながる大事な時間なのよ。

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指導:松原美里

保育コミュニケーション協会代表

保育園、児童養護施設で保育者として勤務。元認定こども園エクレス保育園部施設長。コーチング、心理学等を学び、現在は保育者の人間関係・育成・リーダーシップ・マネジメント研修を担当。

イラスト:えのきのこ

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