保育者お悩み相談室①
【消極的な同僚と2人担任に。どうすればうまくやっていける?】
2024.03.01
悩みをこじらせる保育者に、保育コミュニケーションのスペシャリストであるみさと先生が、3つの処方箋をお出しします!
【お悩み①】
消極的な同僚と2人担任に。
どうすればうまくやっていける?
よりよい保育の実現に向け奮闘中の私。でも、2人担任制で同じクラスの担任になった同僚は、会話に乗ってこず、あまり意見交換をしてくれません。
一緒にいろいろ決めていきたいのに……。どうすれば協力してやっていけますか?
(相談者 さとこさん・保育歴4年・東京都)
【みさと先生の処方箋A】
相手との関係性を客観的に見直す
あなたと同僚との関係性を把握しましょう。仕事には真面目に取り組むのに会話に消極的というのは、あなたへの心理的な壁があるからかも。日頃、自分の意見を押し付けていませんか? 相手の話にきちんと耳を傾けていますか? 一度、冷静に自分の態度を振り返ってみましょう。そして、相手を消極的と決めつけず、信頼関係を築くところから始めましょう。
【みさと先生の処方箋B】
相手を知り、評価せず受け入れる
信頼関係を築くための第一歩は、相手を知ること。保育に関する意見交換を求める前に、まずは日々の声かけや何気ない雑談など、丁寧なコミュニケーションを取りましょう。すると、相手が心を開く会話の糸口が見つかり、保育観も見えてくるはず。そのときにも、相手の価値観や考えを「評価する」のではなく、「よく知り、受け入れる」ことを心がけましょう。
【みさと先生の処方箋C】
話しやすい雰囲気をつくる
相手が話しやすい雰囲気をつくることも大切です。自分の意見を言うのが苦手な人、時間がかかる人もいます。尋ねる側は、答えやすい質問か、詰問していないか、考える時間を十分与えているかといった点に注意しましょう。日頃から簡単な質問をして考えを言葉に出すことに慣れてもらったり、難しい質問は、時間を置いて後で聞かせてほしいと伝えたりしてもよいですね。
これだけはNGです。
相手の意見を強く迫るのはNG。プレッシャーから、かえって答えづらくなります。相手の意見に批判的・懐疑的な意見を述べるのも控えましょう。フラットに意見を交わすには、相手にも心を開いてもらう必要があります。まずは、本音で話せる関係性を築きましょう。
ちょっとTRY!
2人担任制では、自分と考え方が異なったり、年齢や保育経験の差があったりすると、やりづらさを感じることもあるかもしれません。大切なのは、互いを受け入れ、ちょうどいい距離感を見つけること。意見をすり合わせて同じ価値観にしようとするよりも、それぞれの価値観の違いを認めつつ、保育で力を合わせる方がうまくいくことも。「正しいあり方」ではなく、2人が同じ目標に向かって動きやすい関係性を探りましょう。