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保育者お悩み相談室④
【主任になったとたん、周囲の態度が変わり、戸惑っています。】

2024.06.03

悩みをこじらせる保育者に、保育コミュニケーションのスペシャリストであるみさと先生が、3つの処方箋をお出しします!

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【お悩み④】
主任になったとたん、周囲の態度が変わり、戸惑っています。

 クラス担任の頃は、ほかの職員となんでも相談していましたが、今年度、主任になって以来、周囲がなんとなく距離を置くように。意見を求めてもあまり上がらず、「いまのあなたは立場が違う」と言われ……。離れてしまった距離がもどかしいです。
(相談者 みすずさん・保育歴9年・大阪府)

【みさと先生の処方箋A】
関係性の変化を受け入れる

 主任になったことで周囲の態度が変わると戸惑いますね。ですが、人は上の立場の人からよく見られたくて、遠慮したり距離を取ったりしてしまうもの。あなたも主任への接し方と同僚への接し方は異なったのでは? 寂しいでしょうが、自分は変わらなくても、立場が変わると人との関係性も変化するという事実を受け入れ、今後は、立場の変化を生かす方法を考えましょう。

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【みさと先生の処方箋B】
率直な意見が聞けるよう工夫する

 会議などでは、職員が率直に意見を言えるよう工夫しましょう。一人一人に「考えを聞かせてほしい」と伝え、尋ねるようにします。また、相手の話に「でも、それは……」と言ってしまうと、上からの声と捉え、空気を読んで発言する危険性も。どんな意見も否定せずに受け止めましょう。すると、職員も「なんでも話していいんだ」と感じられるようになるはずです。

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【みさと先生の処方箋C】
職員の話を個別に聞く時間を設ける

 会議以外でも、「気になることがあれば、いつでも声をかけてね」と伝えておき、職員が気軽に相談できる時間をもてるといいですね。相談が集中すると、ほかの仕事が回らなくなってしまうので、「毎日〇時から〇時まで」「〇曜日の午後」など、あらかじめ時間を設けるとよいでしょう。話を聞く機会が増えれば、より職員の思いを把握でき、互いの距離も縮まるはずです。

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これだけはNGです。

 以前の関係性を維持したいあまり、「主任になっても私は変わらないから」などと職員にアピールするのはNG。立場が変わったのに、あなたが前の関係性に固執すると、職員が困ってしまいます。主任として信頼してもらえるよう、新しい関係性を構築してきましょう。

ちょっとTRY!

 主任の悩みとして、現場の声がなかなか自分まで届かないということをよく聞きます。そこで必要なのが、職員の声をきちんと吸い上げる仕組みをつくること。特に、リーダーやミドルリーダーと密に情報共有を行うことが大切です。日頃から「現場の意見を聞きたいので、力を貸してください」と伝えましょう。主任に頼られると、職員も悪い気はしません。丁寧な声かけをし、力を貸してもらいながら業務に取り組みましょう。

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