保育者お悩み相談室⑧
【男性保育者であることにプレッシャーを感じ、やりづらいです。】
2024.10.02
悩みをこじらせる保育者に、保育コミュニケーションのスペシャリストであるみさと先生が、3つの処方箋をお出しします!
【お悩み⑧】
男性保育者であることにプレッシャーを感じ、やりづらいです。
今年度異動してきた園では、唯一の男性保育者です。「男の先生がいてくれてうれしい」と職員や保護者から歓迎されていますが、「男の先生」と認識されることにプレッシャーを感じ、緊張が抜けません。どうすれば力を抜いて働けるようになりますか。
(相談者 やまとさん・保育歴3年・秋田県)
【みさと先生の処方箋A】
自分を知ってもらう努力をする
男性保育者として、周囲に期待されている自分にならねば……と力が入ってしまうのですね。まずは周囲に心を開き、自分を知ってもらうところから始めませんか。ふだんの何気ない会話などを通して、あなたの得意なことや苦手なこと、保育に対する思いなど、「個」としての自分を積極的に開示するうちに、周囲のあなたへの理解が深まるはずです。
【みさと先生の処方箋B】
期待は感謝で受け止める
もしかすると、あなた自身が「周囲から、男性保育者としての役割を期待されている」という先入観をもっているのかもしれません。そこで、この考えをリフレーミング(物事を別の視点から捉え直す)して、「期待に応えなくては!」ではなく、「自分のことを信頼し、期待してくれているんだな」と、感謝の気持ちで受け止めるようにしましょう。
【みさと先生の処方箋C】
常に“自分軸”で動く
他者の評価は横に置き、“自分軸”で動くことを心がけましょう。あなたに求められているのは「どんな保育をしていくか」であり、真摯に仕事に取り組むことこそが重要なはず。保育者として自分はどうありたいのか、理想を常に思い描き、自身の期待に応えていくこと。そうすれば、自然と自己信頼感が育まれ、周囲の声も気にならなくなります。
これだけはNGです。
周囲の期待に応えようと無理するのはNG。自分に求められている(と思い込んでいる)役割を果たそうと奮闘するほど、疲弊してしまいます。相手の期待に応えるよりも、自分がどうありたいかをじっくり考え、その実現に向けて、日々行動しましょう。
ちょっとTRY!
助け合えるチームづくりのためには、自己開示と相互理解が欠かせません。新たな職場では特に、自分が苦手なことや不安なことを話しにくいもの。でも、話すことで初めて理解が深まり、互いに補い合えるようになります。ぜひ、勇気を出して打ち明けてみましょう。できれば一人だけでなく、チーム全員が話せるとよいですね。相互理解が進むほど、職員間の絆が強まり、仕事の分担やチーム運用がスムーズになるはずです。