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保育者お悩み相談室⑨
【若手の職員に対して、上手な注意の仕方が分かりません。】

2024.11.01

悩みをこじらせる保育者に、保育コミュニケーションのスペシャリストであるみさと先生が、3つの処方箋をお出しします!

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【お悩み⑨】
若手の職員に対して、上手な注意の仕方が分かりません。

 2年目の職員は、仕事熱心ですが、周りの子どもたちが見えていないところがあります。その都度指導していますが、うまく伝わっていないのか、また同じようなことが……。何度も注意されるとつらいだろうけれど、放ってもおけず……。どう伝えるとよいでしょうか。
(相談者 よしえさん・主任歴3年・福井県)

【みさと先生の処方箋A】
伝えたいことを整理し言語化する

 まずは、あなたが求めていることを整理して言語化するところから始めましょう。相手にどうなってほしいのか、どんな力を身につけてほしいのか、その力をつけるのにどんなステップが必要か。より具体的に伝えられるように整理します。その際、自分やほかのベテラン職員なら、同じ状況でどう行動するかを想像してみると、スムーズに言語化できるでしょう。

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【みさと先生の処方箋B】
相手にとっていいことを伝える

 伝えるときは、「こうなってほしい」だけでなく、相手が得られるいいことも伝えましょう。こうすれば子どもたちが落ち着いてあそべる、保育者がより丁寧にかかわれるなど、そのアドバイスを実行すれば、いいことがあると感じられる具体例があるとよいですね。相手がきちんと納得できれば、「責められた」と感じて落ち込むことも避けられるでしょう。

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【みさと先生の処方箋C】
すぐ取り組める実践例を挙げる

 提案する際は、すぐに取り組める例を挙げられるとよいですね。例えば、「片膝を立てて座るようにすると、目の前の子とあそんでいても、何か気づいたときにさっと立って動けるよ」というように、その場で実践できる例を伝授できれば、相手は行動を変えやすいでしょう。ほかの職員が実践している姿を見せるのも、説得力が増すのでお勧めです。

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これだけはNGです。

 しっかり指導しなければと、きつく言ったり、繰り返し注意したりするのはNG。自信を失わせるだけです。逆に、傷つくかも……と、注意せずに周囲がフォローし続けても、若手職員の成長を妨げるのでよくありません。伝え方に配慮しつつ、成長のチャンスを生かして。

ちょっとTRY!

 若手職員への指導では、こちらの考えを伝えるだけでなく、相手の思いを汲み取ることにも心を砕きましょう。行動の背景にある意図、大事にしている保育観など、相手の思いをじっくり聞く時間をもつのです。すると、相手はちゃんと話を聞いてもらえるという安心感を得られ、あなたへの信頼が強まります。また、あなたも相手の考え方が分かるようになり、どう伝えたら理解してもらいやすいかのヒントが見つかるはずです。

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